BONFIRE LIT.

これは完全にBONFIRE LIT。完全にBONFIREだわ、これは。

ラジオ体操を1日3回やると身体に必要な運動量を満たせる?

前々から疑問に思っていたのですが、運動って具体的にどのくらいやれば身体機能維持に必要なだけの活動量を満たせるんでしょう?

筋トレガチ勢を模倣するのは厳しいにしても、とりあえず体感レベルでは日常であまり疲労を感じないような体を作っておきたい。

 

そんなテーマで先日ググっていたところ、「ラジオ体操を1日数回やると必要な運動量を満たせる説」というものを発見。

 

これ本当か?と思い、エビデンスを調べると、まぁ出てきません。

 

ただ、5年以上前ではあるものの、適切な運動量とは?という一番知りたいことをメタ分析による根拠として「日本語で」(そりゃそうだけどありがたい)まとめたものを厚労省が公開していました。

 

https://www.mhlw.go.jp/content/000306883.pdf

 

今回はこれを使って、ラジオ体操の1日3回説が本当かを紐解きます。

 

最下部に明記されている引用文献/参考資料/論文等のリンクは一切追っていませんが、まず最初にそれぞれの前提として運動量は「メッツ」と呼ばれる単位で表しているらしいです。

 

1メッツ=座った状態で1時間経過した時の運動量

 

上記PDFでは、健康的に暮らすための「日常の身体活動での」必要メッツと、「運動をすることでの」必要メッツに分別してまとめていますので、運動に絞った箇所を引用します。

 

②運動量の基準(スポーツや体力づくり運動で体を動かす量の考え方)
<18~64 歳の運動の基準>


強度が 3 メッツ以上の運動を 4 メッツ・時/週行う。具体的には、息が弾み汗
をかく程度の運動を毎週 60 分行う。


【科学的根拠】
ステマティックレビューで採択された35論文について、運動量と生活習慣病等及
び生活機能低下のリスク低減との関係をメタ解析した結果によると、少なくとも 2.9 メ
ッツ・時/週の運動量があれば、ほぼ運動習慣のない集団と比較して、リスクは 12%
低かった。


【基準設定の考え方】
国内外の文献を含めたメタ解析の結果は、運動量の基準は 2.9 メッツ・時/週以
上であれば、生活習慣病等及び生活機能低下のリスクを低減できることを示して
おり、この範囲で基準を設定することが適切と判断した。
旧基準における運動の基準値は 4 メッツ・時/週であった。今回のメタ解析の結
果は、従来の基準値が最新の科学的知見に照らしてもなお有効であることを示し
ていると言える。平成18年以降、4 メッツ・時/週という値が一定程度定着している
ことも踏まえ、引き続き 4 メッツ・時/週という基準を採用した。 

 

ラジオ体操は第1と第2があり、一般的に広まっているのは第1で、負荷は4メッツ/時とのこと。

 

第2は、より高負荷にするために改良されたもので4.5メッツ/時だそうです。

 

ラジオ体操第1:4.0 メッツ
ラジオ体操第2:4.5 メッツ

https://www.kyowakirin.co.jp/diabetes/dreamguide/exercise/exercise05/index.html

 

また、「ラジオ体操第1」とYouTubeで調べるとNHKが公式で公開している動画があり、1回の時間は約3分。

 

www.youtube.com

 

必要なエビデンスや各種数値が揃ったところで、ここから算数します。

 

ラジオ体操3分*3回*7日(1週間)/60*4メッツ=4.2メッツ・時/週

 

PDF曰く、強度が 3 メッツ以上の運動を 4 メッツ・時/週行うことで生活機能低下のリスクを有意に減らせるそうなので、数値的には範囲内に入っちゃってますね。

 

ということは、

 

結論: 意外と本当にラジオ体操を1日3回もやると必要な運動量を満たせそう